次のようなプレゼン原稿を読んでみてください。
前年度の契約成立率は50%で、今年度は65%でした。これは1年で成立率が15%アップしたことになります!
これに違和感を感じない、もしくは何がおかしいかわからないあなたはたぶん算数が苦手です。
この文章は明らかに間違ってますし、こんなことを口走ろうものならただのバカともとられかねません。
パーセントとは?
パーセントを日本語で表記すると「百分率」になります。英語の”percent”も、”ラテン語: per centum”が語源であり、perは「毎に」、centumは「百」を意味する。とあります。つまり、全体を100としたときにどうなのか?を表した、割合を表すものです。
基本的に割合に100をかけたものになります。
なので、
1000円だった商品が1200円になったら、増加比は1200÷1000=1.2になります。
これに100をかけると、1.2×100=120となり、120-100=20%増加となります。
同じように先程の例、
を考えると、65÷50=1.3になります。
つまり、1.3×100=130です。130-100=30%の増加です。つまり、単純にパーセントの数字(50%,65%)の差をとっていいわけではないんですよね。
このあたりを理解していない人間が思ったよりたくさんいます。この認識が誤ったままだと、伝えたい数値が正しく伝わらない場合がありますので、気をつけるようにしましょう。
ちなみに
単純にパーセントの数字(50%,65%)の差をとった、65-50=15という数字に呼び名はあるんでしょうか。あります。
「パーセントポイント」と呼びます。ただ大抵、「ポイント」と略されます。
つまり、
前年度の契約成立率は50%で、今年度は65%でした。これは1年で成立率が15ポイントアップしたことになります!
であれば問題ありません。実際に、テレビの選挙特番や、内閣支持率の話などでも、アナウンサーは「ポイント」という言葉を使っています。常識ですね。テレビでそういった番組を見る機会があれば注意してみてみてください。
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