3Dスキャナーガジェット「Revopoint MINI」を入手したので、開封レビューと、実際にCG制作を行ってみました。
様子はYoutubeにて投稿しております。
私は趣味でCGなどを作っていて、Youtubeにも、CG制作の工程を「詳しくない方」向けに投稿をしております(詳しい方向けの動画は山ほどあるのですが、詳しくない方向けの動画って、あんまりないんですよね)。
以前、3Dスキャンという技術を取り上げた動画を公開していて、その中でスキャンの理屈や、実際のスキャン工程の紹介、iPhone搭載のセンサーをつかったスキャンや、「Revopoint POP 2」を使ったスキャンなどを紹介していました。
今回の「Revopoint MINI」は、「POP 2」の精度向上版のような位置づけで、クラウドファンディングサイトで購入予約中のガジェットです(2022年8月現在)。
映画やゲーム、いまやあらゆる場面でCGによる表現は溢れております。CGを使えばどんなものでも表現可能といっても過言ではないですよね。そんなCGですが、じゃあどうやって作っているのかというところを問われて、それが具体的にイメージができる方というもの、結構少ないものだと思っています。
過去に、CG映像ができるまでの過程を、詳しくない方に向けて紹介する動画など投稿してきましたが、そのなかでもとても重要な工程である、3Dモデリングというものがあります。
CGを使えばどんなものでも表現できると言いますが、その表現する対象は、3Dデータの形で作り上げる必要がありますよね。そんな3Dデータを作っていく作業がモデリングです。
基本的には、ポリゴンと呼ばれる概念で、仮想空間に浮かぶ点・辺・面を組み立てていって立体的な形状をちまちまと作っていくわけですが、3Dスキャンという技術も存在します。
今回もらったものは、「Revopoint MINI」という名前のガジェットです。中身はこんな感じで、お手軽さ重視ということで、非常にコンパクトに纏まってるかと思います。
スキャナー本体は、付属の三脚スタンドと合体させると直立します。
仕組みとしては、ブルーレーザーを使った「構造化光方式」で、青色のレーザーを使って特殊なパターンの光を物体に当てて、その反射を読み取って形状を読み取る、といった感じです。
USB TypeAケーブル、USB TypeCケーブル、スマホ用の特殊なケーブル、スマホホルダーなどが付属しています。スキャンに便利な自動回転テーブルもついてました。
パソコン側には、専用のスキャンソフト(Revo Scan)を入れておきます。接続すると、こんな感じで真ん中の四角い穴からレーザーが出ます。
四角い穴から放たれたレーザーを両隣の丸いセンサーが読み取り、3D情報を得ます。いわゆる普通のカメラ(RGBカメラ)もついており、物体の色もスキャンする機能があります。
ということで、個人的に3Dスキャンに最も適しているお菓子と思っている、セブンイレブンのワッフルをスキャンしてみましょう。ワッフルは、色・材質・形状がとても3Dスキャンに適しています。
このスキャンも結構な経験と技術が必要なので、きれいにスキャンするってなかなか大変ですね。
スキャンし終わったデータは、「点群データ」として認識されます。名前の通り点の集まりのデータです。
このあと「メッシュ化処理」というものを行うと、”点・辺・面”でできたメッシュへと変換できます。
最後にテクスチャマッピング(写真データを貼り込む)を行い、3Dデータ完成となります。
なかなかお手軽に、それっぽいデータを作り出せました!
ここからは、このデータを手直しして、実際の3DCG制作を行ってみましょう。
3DソフトBlenderにデータを取り込み、手直し作業を行います。ワッフルの裏表を別々にスキャンしたので、その合体の作業を行います。
スキャンしたデータは、機械的に作られたメッシュのため、メッシュの流れがバラバラです。「Instant Meshes」という、リトポロジーを行うツールを使って、メッシュの流れをきれいにします。その後、Substance Painterというツールを使い、テクスチャの手直しと、質感づくりをします。
最後に、再度Blenderに取り込み、SSS(サブサーフェススキャッタリング)を使ったマテリアルを適用して、「ふわふわした感じ」を再現します。
最終的に、以下の画像が完成しました!
どうでしょうか。なかなかいい感じの画像が完成しましたね。
一昔前ならハードルの高い「3Dスキャン」を、結構お手軽に実施できる「Revopoint MINI」は、2022年8月現在、クラウドファンディングサイトのCAMPFIREで公開中です
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