画像フォーマットは世の中にたくさんありますが、近年のCG制作で非常によく使われているフォーマットがあります。OpenEXRです。
OpenEXRとは
OpenEXR(おーぷんいーえっくすあーる)はHDRI画像ファイルフォーマットで、インダストリアル・ライト&マジックによって作られたソフトウェアとセットのオープン標準としてリリースされた。
Wikipedia
OpenEXRは、Artizen HDR、オートデスクのCombustion、Lustre、Flame、smoke、Toxik、Blender、CinePaint、Houdini、Lightwave、modo、After Effects 7 Professional、Mental Ray、PRMan、Digital Fusion、Nuke、Shake、Photoshop CS2、Pixel Image Editor、Digital Vision Nucoda、Blackmagic Design DaVinci Resolveなどでサポートされている。
また、Cg programming languageとMac OS X(正確にはバージョン 10.4以降)でもサポートされている。HDRデータの可逆圧縮もサポートされている。
CG界の重鎮ILMが作ったフォーマットだったのですね。 CGプロダクションが開発したものなので、CGに向いてるのは当たり前のことですね。
OpenEXRの利点はざっくりと次の2つです。
- 32bit浮動小数点/リニアで保存できる
- 一つのファイルに複数のチャンネルを詰め込むことができる
今回注目するのが2つ目で、 たくさんのチャンネルを詰め込むことができるため、レンダーパスのファイル管理が楽になります。
そんなexrファイルをAfterEffectsで開くには、ProEXRというプラグインが必要になるんですね(正確にはチャンネル展開をするためのプラグイン)。AEに標準搭載されているのですが、古いバージョンのAEには古いProEXRがついています。
今回この記事を書いた理由は、ProEXRプラグインが、バージョンアップに連れて確実に性能向上していると感じたからです。
Cryptomatteへの対応
2019/12/02追記
2019年12月現在では、バージョンは2.5になっています。このバージョンでは「Cryptomatte」に対応しており、より性能が向上しております。
Cryptomatteについて
CGソフト等で出力した画像の中で、特定のオブジェクトだけ色を変えるとか、抜き出すとかをしたい際、従来はIDマットなどを出力していました。Cryptomatteは、簡単に言えばIDマットの上位互換で、「あらゆるオブジェクトのマット情報を保存」できるフォーマットだそうです(理屈は調べてないのでわかりません)。このCryptomatteデータもEXRファイルに格納することができ、VrayやBlender Cyclesなどのレンダラーが対応しております。
ProEXRプラグインのバージョンアップ
要するに、ProEXRプラグインをバージョンアップしましょうということです。
新しくダウンロードしたプラグインを、
C:\Program Files\Adobe\Adobe After Effects CS6\Support Files\Plug-ins\Effects
にコピーして、古いEXtractoRとIDentifierなどを上書きしてください。僕はAECS6を使っているのですが、標準搭載のものに比べ展開がかなり高速になっていました。おすすめです。
ちなみに、マニュアルはこちら
http://www.fnordware.com/ProEXR/ProEXR_Manual.pdf
ソースコードもGitLabに保管されています。オープンソースだったんですね。
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